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なぜ日本人はこんなに働いているのにお金持ちになれないのか?感想

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ブログ開設以来初めて本のレビューをしたいと思います。今日はこの本。定価1600円で2015年に出版されてます。

 

著者が証券マンとして世界中を旅して感じたお金の捉え方を紹介してるというのが一つのテーマになっています。センセーショナルなタイトルで最後まで読ませたくなるような感じ。

 

ブログでもタイトルを見ただけでクリックしたくなってついつい他の記事も目を通したくなるみたいな事あるからタイトルというのは本当に大事です。youtubeでいうところのサムネか。

 

では、当ブログでは何個か気になった章を紹介しつつ最後に感想を述べる事にします。

 

①インド。値札のない国で感じたモノの価値と値段交渉の必要性

 

インドを旅していた著者が電気屋で値札のない湯沸かし機を見つけた。著者は湯沸かし器が欲しかったようだがそこから値段交渉。中国製とインド製で違うらしい。

 

この章の中で定価というのは日本人が最初とされてる事がサラッと言われてる。調べたら確かに越後屋(今は三越)が定価販売を始めたとされてる。

 

その事で逆にモノの価値について考える機会が減ったというのだ。なるほど。

 

インド人は値段交渉しながら交渉力を身につけ、普段からモノの価値について考えるからビジネスにおいては一歩抜きん出た人達が誕生するのも頷ける。GoogleMicrosoftの経営者もインド出身です。お金に強すぎます( ̄▽ ̄;)

 

②中国 ちぎれた札落書きされた札を使って取り引き。お金を使うには信頼が必要。

 

この章では中国で汚いボロボロのお札(中国元)を使ってお代を支払わないといけない事態に至った著者が痛感した信頼の大事さを語っている。

 

著者がボロボロの札をつかまされたのは食堂での出来事。お釣りとして返されたお札がボロボロだった。もちろん、嫌がって他のに替えてと食堂の店員さんに訴えたが「大丈夫。使える」とけんもほろろな対応。

 

次の場所でボロボロのお札を使わないといけない羽目に。結果的にどうなったか?

残念ながらこのお札は使えないというオチ。

 

相互における信頼関係がお金をお金たらしめる価値を生むというのだ。この章ではクレジットカードを通じてクレジットカードとは社会的に信頼できる人しか使えない仕組みになってる事を理由に信頼度を測るツールとしてのお金というのが成立してると。

 

確かに借金癖があって住居を転々と移動してる人にクレジットカードを発行させようとは思わない。

 

昔、マネーの虎という番組があったけどもあれも信頼度が高いことに対してお金で支援する一個のモデルケースかもしれない。

 

それから最近、クラウドファウンディングで世界一周旅行の資金をカンパする人も居るけどアレなんかもそう。ある程度自己資金があるけど足りない。世界一周の旅を通じて何かをしたい。旅先で得た知識を本にしたいとか、世界の旅先で食べた料理を日本に持ち帰ってお店を開いて日本でセンセーションを起こしたいなど。

 

そういう動機に信頼度を感じて足りない分をカンパしたいと思う事で経済活動が成り立つと。

なるほどな話です。

 

③オランダ  チューリップバブルを笑えない。日本でもたまにあるバブル。白いたい焼き。タピオカブーム

 

チューリップバブルってちらっと聞いた事ある人が多いかもです。あのチューリップです。キッカケはひょんなことから。チューリップマニアが高い値段で球根を買ってた所でこれはますます値段が上がるかもという期待感が膨れ上がったという話。

  

瞬く間に拡散されてチューリップは投機の対象になりバブルを迎える。しかし、冷静に考えて欲しい。あのチューリップの球根が将来的にずっと値段上がり続けるとは思えない。チューリップが好きな人が一定数いるだけで一般層に普及する代物ではない。

 

冷静さを取り戻した市場が正常に戻った所でチューリップバブルは崩壊した。

 

いやね。これは笑えない話。かつて2ちゃんねるで話題になった白いたい焼きブームの時に永遠にブームが続くと世間の波に乗って起業してブームが終わって借金を抱えた話とかもそう。

 

あ、ちなみに僕自身なんでこんなに経済とかお金の話好きなのかというと大学で経済学部にいましたから。余談です💧

 

タピオカブームもこれに似た匂いがしますね。

本来の価値とかあるべき姿を冷静に判断出来ず今、売れてるからとかいう杓子定規で判断すると誤った判断をしてしまいます。

 

チューリップの球根もよほどのマニアか花好きで無ければ普通の人からしたらあまり価値を感じないのは仕方ない話ですからね。

 

④まとめに。書評。

 

お金に関する「なるほど」とか「知らなかった」が沢山あるのでこの本は読んでみても損はありません。ページ数は340ページほどで少し多いかもです。ただタイトルのなぜ日本人はこんなに働いているのにという部分のこんなに働いているのにに対して言及してるパートが全くなかったです。

 

それは読む側が脳内補完する話なのかなあ?と腑に落ちませんでした。まあ、こんなに働いているのは間違いないし周囲を見回しても分かります。

 

タイトルの後半のお金持ちになれないのか?という問いの解答に関しては大部分に関して述べているのでここはその通りだなと思います。

お金の勉強。コレ大事。