○ミスチルの天頂バスは2004年のアルバムシフクノオトの中の一曲
アルバムの中の曲だけを語るのは若干気かや引けるけど人気もある曲なのでやってみる。今回取り上げるミスチルの天頂バスという曲はシフクノオトというアルバムの10曲目の歌。
やや野暮ったいカントリー風のイントロから始まって桜井和寿のへいらっしゃいという台詞が入る。やや遊びっぽい造りになっている。
AメロからBメロまでは意識高い系の主人公が冴えない現状を嘆きながらも意欲を覗かせる。この間の曲の雰囲気も歌い方も脱力気味で一瞬はなんだこれと戸惑う人も多くないと思う。
望んでいれば
いつまででも成長期
ずっとチャレンジャーで
いてぇ訳じゃねぇんだ
ベルトを奪いに行くぞ
Bメロの歌詞を取り上げてみた。
ここまで聞いて視聴を辞めるのは勿体ない。何故なら最初の方に感じる駄作感は後にハマる為の装置でもあるのだ。意図してそうしたかは知らないが。
そしてサビ。ここで初めて表題にある天頂バスの存在が明らかになる。ここまで天頂バスという言葉は出てこなくて初めて出てくる。
天国行きのバスで行こうよ
揺れるぞ 地に足を着けろ
ここで天頂バスというのはみんな平等に死ぬ事がわかっていてそれはバスのような乗り物である。ある種の運命共同体なのだ。
ここで少し鳥肌が立つ。というのも先程までの野暮ったい歌の感じは一切消えて曲の雰囲気が変わるのだ。歌い方もシリアスに変わる。転調したのだ。天頂でもあり転調でもあり店長でもあるのだ(ややこしい)
まさかの展開に唖然として2番目以降を聴きたくなるファンは沢山居たと思う。この展開はユニコーンというバンドのアルバムの曲のエレジーという曲でも使われた手法でもある。是非これも併せてて聴いて欲しい。
その後の展開で注目して欲しいのは2番サビ終わった後の展開。
トンネルを抜けると
次のトンネルの入り口で
果てしない闇も 永遠の光も
ないって近頃は思う
というシリアスな展開で自問自答する場面がある。その後の歌詞と展開である。
だから
「自分のせいと思わない」
とか言ってないでやってみな
とやや乱暴な口調で歌う展開があるのだがこれがたまらなく良い。桜井和寿の歌と演奏はギターだけになる。まるで導火線に火を灯すような熱い演奏と桜井和寿の歌。癖になります。