僕がこのアルバムに出会ったのは発売から3.4年経てからである。僕がミスチルに再びハマる時期が一時期あってその頃に大量にアルバムを中古で買う事になるのだが。
なんというか一言で言うとまだ病んでるなという印象のアルバムだが僅かに光がさしてきてるのがこのアルバムである。それでいて骨太のロックテイストでミスチルのロックさがゴリゴリと全面に出てる。
こういうと誤解を招きそうだけど女性ファンウケはあまりよくなさそう。ポップでキャッチーなミスチルの楽曲が好きな人はワンダフルワールドやシフクノオト、I♡U辺りのアルバムの方がその辺りは揃っていると思う。閑話休題。
そんなミスチルが放つ少し病み加減な骨太ロックアルバムdiscoveryの全曲レビューである。
1.DISCOVERY [5:51]
今作の表題曲。歌詞が少ないが曲自体は5分もある曲である。演奏多め。この曲の演奏は好き。うっかりカラオケで歌うとあまり歌うパートが無くて困惑してしまう😇
2.光の射す方へ [6:48]
歌詞がひねりまくっていてぶっ飛んでいて大好きな楽曲。骨折って空振りしてとかかなりネガティヴな感情をぶつけてます。聴いていて元気が出るのだ。16枚目のシングル曲。
歌詞の方向性はアトミックハートのdance dance danceにも似てる気がする。アレよりおバカで(失敬)情けなくてだけどサビで感情が爆発するところが気持ちいい。
3.Prism [4:39]
最初はシングルのA面にするつもりがあまりに地味過ぎてこれはあかんやろとB面になったという逸話があるとかなかったとか。確かにシングルのA面にしては暗すぎて地味かもな楽曲。結局は終わりなき旅がA面になった、
歌詞の表現が素敵すぎる。自分を下げて自虐してでも一緒にいた恋人の大きさを表現するのが心地よい。この歌詞の偉大さを知らしめるという意味ならこの曲をA面にしたかったという意図もうなずける。
ミスチルの楽曲って暗くて救いないのはよくあるが彼らとことんまで容赦なく沈めてくれるのである。そう。一切の手加減なしで。
4.アンダーシャツ [5:25]
お得意の社会風刺ソング。ご飯は残して他所から仕入れて平和でいいなという歌詞があるが秀抜だなあ。そんな彼らのバンドとしての方向性を示している歌詞の一節がある。
フリースタイルジャズ モータウンサウンド
ウエストコースト カントリーにテクノ
ジャンルは ともかく 音を鳴らせ
そう、ロックだろうがポップだろうがクラシックだろうが問わずに音を鳴らす。それが彼らのスタイル。
5.ニシエヒガシエ [4:59]
この曲のPVはテレビでよく見た事ある。ちょっとミスチル方向性変わったかと当時は心配になってしまったが。
蓋を開けるといつものキレキレの楽曲で歌詞が冴えまくっていてある意味安心した。ミスチルは病んでてキレッキレなのがデフォなんです。綺麗事一切ナシの本音丸出しです。ウダウダ言わず西へ東へとにかく夢中で駆け抜けろ。
6.Simple [4:29]
この楽曲はかなりの人気であろう事がわかる。尖りまくったこのアルバムの中で唯一に近いポップでキャッチーでシンプルな楽曲。
文句なしのアルバムの中の名曲。こんなに穏やかな気持ちで聴ける曲を用意してくれてるからミスチルのアルバムは奥が深くて飽きない。
7.I'll be [9:09]
この楽曲は色んなバージョンがあるがアルバムバージョンかなこれは。個人的には短くなって聴きやすいシングルカットされたバージョンが好き。
今回のアルバムでは〇〇しろとか〇〇すんなとか男らしく命令するような口調の楽曲が多い。この辺りが僕がこのアルバムにロックを感じる点である。キレキレの歌詞で弱ってる人のケツを蹴り上げるような前向きな歌が心地よい。
8.#2601 [5:37]
ミスチルには怪曲と呼ばれる曲がいくつかあるがこれはそれに当たる気がする。サンドウィッチマン風に言うならちょっと何言ってるかわからない歌詞😅
だがこの楽曲のタイトルがホテルの部屋のナンバーだったらしくそこから推測すると歌詞の意味がわかる。ホテルに缶詰めで楽曲作りしていてなんだか気持ちがぐちゃぐちゃになってきてそれをぶつける曲を作りたいと考えたら合点がいくような。ルームサービスの食事なんてイヤという歌詞も出てくるし。
サビでの歌詞の歌い方が独特。こんな歌い方のミスチルなんてあまりないのでは。全てが異質でぶっ飛んでいる。
9.ラララ [5:16]
ゴリゴリの怪曲の後は穏やかで平和なこの楽曲。凄い構成だ。
日常のなんでもない事を歌詞にしながらなんだか壮大な事も歌ってる。平凡な日常生活の中に足りないラララ。見つかるといいな。人はそんな足りないラララを見つける為に生きていくのだ。
10.終わりなき旅 [7:03]
よく野球選手界隈やアスリートがこの曲好きでという話がバンバン耳にする。誰か野球選手が登場の出囃子にしてたみたいなのなかったっけ?これとゆずの栄光の架け橋は盃を交わした兄弟のような気がする😆
泥臭くてもがいてそれでも前を向いて行けと背中を押すような応援ソング。だけど多分応援ソングとして作ったのではないと思う。アスリートたちがこぞって取り上げたからそういう風に捉えられがちだが。15枚目のシングル曲。
11.Image [4:01]
あまり知られていない隠れた名曲かな。静かな歌い出しで地味な楽曲かなと思いきや…最後まで聴いて欲しい。