僕の姉ちゃんに先見の明があったかどうか知らないけど姉ちゃんがまだ就職で悩んでた頃にこんなエピソードがあったのね。多分ちょっとした自分探しというか自分の良さと自分の生き方にマッチした職種を探してたというか迷っていたらしい。結局は就職浪人みたいな感じになって。
いうても姉ちゃんは口が達者だから面接受けたところは結構内定もらってたんよね。高待遇で工場で黙々と作業するような職種だったんだけど。うちの親父とかはそれはいいやんと言ってて。絶賛しとったんやね。別に喋らずに黙々と作業するだけやから楽やんみたいな。
ちなみに僕の就職にも親父は口出ししてきて。お前もなんか黙々と作業する系の方が向いてるやろうと勝手に口出ししてきたのね。無視したら良かったんだけど。話を姉ちゃんに戻そう。
高待遇だったけど姉ちゃんはその内定断ったんよね。親父には説教食らってたんだけど。理由は人とコミュニケーション取らずに黙々と作業するだけの仕事は絶対に嫌だと。ロボットみたいな動きは高待遇でもやりたくないと。親父はそれでもいいから行けと言ってた。
結局は内定蹴って。ショップ店員とか保険屋の外交員とか人とか関わる仕事にシフトしていった。工場の高待遇に比べたら給料面は下がるけどそっちの方が自分の生き方とか性に合ってるって言うハナシで。
人の人生なんでどちらが正しいとかないけど僕は絶対に親父の言ってた工場よりこっちの方が絶対良かっただろうなと思う。
僕もそのうち黙々と作業する系はロボットが後々やっていってクリエイティブや頭を使う仕事や人とコミュニケーションを取る仕事の重要性がますます増していくと思ってる。
だいたい黙々と作業するだけだったらなんのスキルも身につかない。喋らないから口下手になって彼女を作るのにも苦労する。頭を使わないとますます頭が弱くなる。コミュニケーション能力こそがこれから先を凌駕する時代になると思ってる。
僕が工場でやってる単純作業もロボットに徐々に任せて僕らは新しい発想を生み出したり違う業務に専念したり人とコミュニケーションを取って円滑に業務をすすめるようなことをしてみたい。
親父の言うような黙々と作業してるだけで楽にお金もらうみたいなのは時代おくれになっていくと思う。そこは人間の本質にない。人間の本質はイノベーションを起こしたり頭を使ったり人とコミュニケーションを取る事だと思う。
少子高齢化だし恋愛しても格差が生まれる中でそこを埋めれるのは仕事の場でも頭を使ったりコミュニケーションを重視するようになったりしていわゆるコミュ障とか対人スキルが苦手な人がきちんとコミュニケーションと向き合う場面が増えて全体的にレベルが上がればみんなも困らなくなるのでは。
口下手な人が黙々と作業する現場に逃げこめばますます口下手でコミュニケーションを取れなくなる。そうなるとほんまにコミュ障が加速していく一方である。
姉ちゃんの就職のハナシからこんな事になったけど。僕は姉ちゃんの工場で黙々と作業するのはイヤと言った肌感覚は先見の明があったなあと実感する。
