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味方になった途端に弱体化!?憎めない面白い男トルネコについて語る

久しぶりに書き物を書いてみる。今回はドラゴンクエスト4からトルネコについて。ガーデンブルクにて濡れ衣を着せられ一時的に牢屋に仲間を置いてく際に彼を選択したプレイヤーも多かったのではないか。

 

何故多くのプレイヤーが牢屋に入れる人質を彼にするに至ったのか。そこに至るまでに彼が僕らプレイヤーにどんな印象を与えてきたのかをゲームのプレイヤー目線で語ってみたいと思う。

 

まずは彼の基本的な情報から。トルネコはドラゴンクエスト第3章の主人公である。割と第1章から第2章はシリアスな展開もあり第4章それに第5章序盤もめちゃくちゃシリアスで魔物サイドとの因縁が描かれている。

 

ところが第3章には全くそれがない。BGMからして呑気だ。トルネコは一応導かれし者だが魔物と戦う動機がないし薄い。他の導かれし者の面子は父親を魔物に殺された仇やら自分の国の人が神隠しにあったり自分の村を滅ぼされたり色濃く魔物と戦う理由がある。

 

かなり異端である。緊迫したシリアスな展開から一変してちょっと休憩みたいな感じでほのぼのしたストーリーが展開されていく。かと言ってこの第3章が面白くないと言えばそんなことは決してない。むしろ内容も他と違い面白い。

 

まずこの第3章は特殊でめちゃくちゃお金を稼ぎまくれる。お金の稼ぎやすさで言えば群を抜いて稼げる章である。お金の勉強というか経済の勉強にもなるありがたい章でもある。

 

この第3章でのトルネコは特殊能力を持っていて魔物からかなりの確率で宝箱をもらえるのだ。はがねねつるぎやらてつのやりやらバンバン手に入れるのだ。それを売ってお金を稼いで自分の店を手に入れたりトンネル工事に資金調達するのがこの章の目的である。

 

プレイヤーは擬似体験でお金を稼いでトンネルを掘って道なき道を切り開いて開通させて街の人に便利にしてくれてありがとうと感謝される喜びを体験できたのだ。なんか魔物を倒すだけが正義じゃないという色んな正義の形を知ったのだ。

 

んでその章のトルネコは呪文こそ使えないもののそこそこ強いのだ。体力もあって商人なのに準戦士と言えるほど攻撃力もある有能よりのキャラだったのだ。そうあくまで過去形。

 

この第3章でトルネコの冒険を楽しんでトルネコに対する期待値が上がったプレイヤーは多かったはずである。んでお金を稼げる章だったから最終章にお金を持ち越しできると勘違いしたプレイヤーもいただろうし転売用に買ったはがねのつるぎを大量に抱えたまま次の章に突入したプレイヤーも居たはずだ。

 

んで問題の最終章だ。第5章の割と序盤あたりでトルネコと勇者たちは出会う。何故か灯台に居たトルネコ。最上階に魔物が居るし灯台のともしびが消えてるから船で航海できないと宣うトルネコ。

 

一緒にその魔物と戦いましょうと言うのかと思いきやまさかのわたしは街で待ってるんで倒せたら呼びにきてくださいと導かれし者とは思えない他人ごと台詞をかけて街にそそくさと帰るトルネコなのであった。

 

この時点でかなりのプレイヤーがはあ!?と思ったに違いない。とはいえNPCのホフマンがこの時点で仲間入りしていてまだホフマンにもう少しだけ見せ場作りたかった意図もあったかもしれない。

 

でもまあそこではグッと怒りを飲んで灯台の敵を倒してトルネコを正式に仲間に加えてから考えようとなったと思う。ただ第3章で稼いだお金はやはり持ち越しできずアイテムだけ持ち越して少し潤ったプレイヤーもいたであろう。

 

オマケにトルネコと仲間になったら船をくれるのでこの時点ではトルネコの評価は灯台でのマイナスをかき消しプラスに転じたであろう。さてこのあとどこで彼は牢屋に入れられるほどマイナスになるのか。

 

やはり戦闘に彼を加えた時点で失望したプレイヤーが多かったのだと思う。かなりナーフされていた。まずはトルネコが第3章であった魔物が宝箱を落としまくれる特殊能力は失っていた。

 

これは第3章を円滑に進めるための措置の特殊能力だったわけでチートすぎたので弱体化されたのはまだ許せる。それでも少し寂しいが。ただ宝箱をたまに魔物から盗むこともあるようだ。それはコマンドで発動できないし任意で出来ないのが弱点だ。

 

何よりこれが痛手なのがトルネコはこちらの命令に背いて勝手にいろいろ自分勝手に行動してしまうのだ。まだ雑魚戦なら命令に背いて勝手にいろいろしても可愛いがメタルスライム狩りやボス戦という大事な局面に彼を戦闘に入れられない。

 

特にファミコン版だと全く呪文も使えないし攻撃してくれるかわからないし訳のわからん行動を肝心な場面で発動しまくって全く空気読めない行動にイライラさせられるのだ。

 

それに加えてトルネコが旅をして魔物たちと戦う動機のなさである。伝説の武器を手に入れて店におきたいけどそのせいで魔物から追われてるから勇者たちと居ると安心だし伝説の武器を手に入れる確率高そうというのが旅の目的だ。

 

他の導かれし面子からしたらそんなの知るかよくらいのいわば道楽である。他の面子は父親を殺されたり大変な思いしてるから魔物を倒して平和を手に入れるのに必死で深刻なのにここでもまた空気読めてないみたいな感じになってしまう。

 

そんなこんなが積み重なってガーデンブルクに来る頃にはトルネコに対する期待値は下がっていて人質候補になった際に多くのプレイヤーがトルネコを選択するに至ったのではないか。

 

ただ、このトルネコが牢屋に入った際にわたしが選ばれると思っていましたよという台詞が用意されてるためトルネコは実は確信犯でわかってた上で空気読めない行動をさんざんしていたのではないか。その線もある。

 

とはいえこの戦場にそぐわないほどほのぼのとした癒やし系で笑いを届けてシリアスな世界観を中和するためにおふざけに振り切ったトルネコを完全には憎めないのでこんな奴も1人くらいおってもええよなとは最終的に思ってしまう。