僕はお笑いマニアで割とM1チャンピオンのその後を追っかけたりしている方である。歴代のM1チャンピオンを検索したり動画探して観たりしてる。
やっぱりきちんと平場でオモろい人はTVとかネット配信でも結果出してるのよね。最近では露出控えめになったブラマヨなんかは言うまでもない。サンドウィッチマンなんてもはや天下取ってるようなモンである。
ただ不思議なことにM1チャンピオン全ての人が平場で活躍してるわけではないのだ。まあ一度は優勝した年に数々のTV番組に呼ばれて顔見せして業界内での知名度をさらにあげるチャンスは誰にでもあるはずなのだ。
そこでいまいちハネないとその後は呼ばれなくなるのである。しかしまあそれはそれで酷である。全く今まで絡みなかった大御所とか知らない芸能人の中に混じっていきなり結果出せってのも。ほとんどの人はそこで頭打ってテレビの主戦場から離れてしまう。
んで冒頭にM1チャンピオンのそのあとをウォッチングしてると言ったが錦鯉のことも追いかけていたのね。錦鯉って言ったら最初は漫才の立ち回りで目立つ方の長谷川氏の方に目がいくはずだ。僕ももちろんそうだった。
でも実は達者なのは渡辺氏の方だと気づいた。いやー、あの人めちゃくちゃ達者だよ。あんな逸材が今まで埋もれていたなんて信じられないのだ。
横との繋がりもあるし平場でそんなに浮いてない。オズワルドと絡んでたり地下芸人とも繋がりがあるみたいでトークも達者で見ていて安心感がある。
なんか今までのM1チャンピオンで平場に出て雛壇だったりインタビューだったりゲストだったりで萎縮してチカラを発揮出来てないチャンピオンは今までよく見てきたのだ。
だけど錦鯉渡辺氏にはそれがない。ずっと前からどん底を味わっているから失うモンがないのかめちゃくちゃ強い。なんか普通に飄々と笑いも取ってしまう。コレってなかなか出来ないのよ実は。
歴代のM1チャンピオンを数えてみてテレビや平場で活躍してる芸人って考えたらホンマ数えるしかないと思う。あれだけ長く続いているコンテンツなのに。だが渡辺氏はその活躍してる芸人の中に間違いなく入ると思う。
僕もぶっちゃけそんなに期待してなかった。M1だけの一発屋だと思ってた。ところが動画とか観てたらその印象はみるみる変わった。僕の才能を嗅ぎ分ける嗅覚とアンテナに狂いはない。
ちなみになんでM1チャンピオンが平場だと活躍出来なくなるかってのは分析したところそのM1の漫才が足枷になってる部分もあると思う。
あの時の漫才の面白さが平場での面白さを越えれないのだ。いわばドーピングじゃないけど下駄履いて筋肉増強もしまくってあの4分間にかけたコンビにとってはその時とまでは言わないけど同等の面白さは求められるわけ。
そんなモン同じようにあの時のが出せるわけなくて結果出ない。だけど世間からはチャンピオンなので面白いに決まってると見られる。だけど結果出せない。そんな風に実力と世間の見られ方の乖離によって萎縮してしまうのだ。
だがM1チャンピオンでその期待を軽く超えてきてる人はホンマに稀だが何組かいる。冒頭に上げたサンドウィッチマン、ブラマヨ、んで錦鯉渡辺氏だ。こっちの方がレアケースである。
そのまんま主戦場が遥かに上のステージに上がっても馴染んでしまって乗り越えてしまったのである。いや知らないところでは苦労してるかも知れないが。普通はあーは行かないんだけどね。
