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M1グランプリ2021を総評してみた 前編

M1グランプリ2021について

 

今年の大会は最初から最後まで楽しめた大会だった。去年の優勝コンビはあれは漫才なのか漫才じゃないのか論争が起きたが今年は文句なしの漫才が優勝したなという感じである。優勝した錦鯉は笑いという的に的確にトリガーを合わせてキチンと打っていた。では早速、総評してみる。

 

○1組目 モグライダー 637点 8位

 

トップバッターで破格の最高の漫才が出たなと思った。美川憲一さそり座の女が誰かが当てずっぽうで星座と性別を当てに来て間違えられてるから出だしの歌い方がいつもダウナーなんだという自論が素晴らしい。

 

ほんで美川憲一さんが可哀想だから自分がイントロから歌い出しまでに星座と性別をバッチリ当てて美川憲一さんに良い思いをさせたいという主張をする。その時点で笑える。

 

違う星座を言われた時の首振りが好きだ。あーいうボケが何かを成功させたいというネタはなんだか頑張って成功させてくれ!と応援したい気持ちになってしまうなあ。トムブラウンしかり。途中の失敗パターンも含めて楽しい。

 

○2組目 ランジャタイ 628点 10位

 

風が強い日に表に出ようとしたら猫が顔に飛んできてそのまんま頭に入ってきて操縦型ロボットみたいに操縦させられて翻弄されるという動きと形態模写を駆使した漫才。

 

とにかく形態模写が上手い。圧巻の上手さである。あの技術を持っていたらそれを取り入れてみたくなるのも頷ける。

 

途中から猫が頭に入って人間を乗っ取る描写から僕はちょっと引いてしまった。というのはこれは僕のせいでもあるが昔、youtubeで見たカマキリだかナメクジだかの頭に寄生する寄生虫が本体を乗っ取ってあの漫才みたいに好き勝手するやつを観てしまったからそれを連想してしまいそこから先は笑えなかった。面白いよりグロが先に行ってしまったのだ。

 

○3組目 ゆにばーす 638点 6位

 

毎年健闘している男女コンビ。僕は川瀬名人がコンビとしては力を持ちすぎていて川瀬名人とはらのバランスが台頭になる漫才が出来たら優勝もあるのかなと毎回思ってしまう。

 

今回ははらの方が冒頭のツカミからかましていて良かった。2人が〇〇派と〇〇派に分かれてディベートをするという漫才。

 

川瀬名人が男女の友情賛成派になって議論を進めるが反対派のはらが痛い所を突いて自爆する所で山場を迎える。確かに面白い。男女コンビを活かしている漫才だが優勝をかっさらう漫才とは違うのかなぁと。

 

○4組目 ハライチ 636点 9位

 

敗者復活からの勝ち組。ラストイヤー。しかも本人たちは自信ありありのコメント。M1取る為に結成したコンビという事で嫌でも期待せざるを得なかった。

 

僕は毎年、ツイッターM1グランプリ実況をやってるがその時は高い評価をしていたしもっと上の順位にいかないのは変だと思って実況していたが今になって振り返るとこの順位は妥当な評価かなあと。

 

ラストイヤーという事で今までと違う岩井が全身を使って舞台を縦横無尽に使うというネタに感動すら覚えた。最初に澤部が言う事言う事否定されて澤部がキレるというフリから岩井が同じ事されて舞台上を動き回るという。大人になると運動しなくなるという入りから岩井が舞台で運動しまくるというのもメタな感じでいい。

 

ただ、今までと違う漫才をしたら勝ちとか自分たちのやりたい漫才をしたら優勝とかいう大会ではないはずである。要するに客を笑わせたかどうか。漫才に新しいシステムを取り入れたかどうかとか争点はそこではない。

 

新しい漫才をしたら優勝ならオードリーやぺこぱが初年度に優勝していたはずだ。あくまで笑えたかどうかだと冷静に思わされた。その上で考えるとハライチはそこまでかなあと思うし展開が足りないし時間オーバーしたのもマイナス要因だ。となると…この順位は妥当な線かなあと。

 

○5組目 真空ジェシカ 638点 6位

 

とにかく頭がよくてセンスが抜群に良いのだ。10日副市長とかいうワードなど中々出てこない。ワードセンスは言う事ない。

 

ただ大人から子供まで笑える漫才かと言われたらうーむと唸りたくなる。子どもには難しいワードも散りばめられているし単純明確な錦鯉とは違い笑える人と笑えない人も出るかなあと。無期懲役とか二進法とかジャイロ回転とか流石に子供はわからないだろう。

 

もし知的とかセンスとかの的があるとすれば彼らはその的に的確にトリガーを合わせて打ちまくって当てていた。でもそれじゃあ優勝は出来ないのだ。笑いというのは知的やセンスより優先する。彼らの漫才の頭の良さに感嘆のため息が出てしまうが笑いというのはそれよりも優先されなくてはならない。

 

そうなると知的とかセンスの向こう側にいかないといけないのだ。彼らが頭がいいとかはどうでも良くてなりふり構わず笑かしに行ったその先に優勝があるのかなぁと思ったりする。